カリフォルニア州サンタクララ — 不揮発性メモリプロバイダーのCrossBarが、抵抗変化型RAM(ReRAM)技術の新たな用途を報告している。
CrossBarによると、同社のReRAMは現在、数回書き込み可能(FTP)および1回のみ書き込み可能(OTP)な不揮発性メモリ(NVM)用途で使用されているという。
これまで主に、高性能・高密度の複数回書き込み可能(MTP)な組み込み不揮発性半導体メモリとして利用されてきたCrossBarの抵抗変化型RAM技術は、用途を拡大している。
「CrossBarのパートナーは、高性能な当社のReRAMを、組み込み型MTP不揮発性メモリやPUFセキュリティー用途だけでなく、一般的なFTPおよびOTP用途にも利用し始めています」と、CrossBarの社長兼CEOであるMark Davis氏は述べた。
「当初の需要には現在のReRAM技術で応えますが、FTPおよびOTP用途向けにReRAMを最適化することも可能です。これにより、CrossBar独自のフィラメントベースReRAM技術が持つ多くの利点を維持しながら、メモリ密度を大幅に高め、コストを削減できます」
FTPおよびOTP
CrossBarによると、FTPとOTPは通常、数回だけ書き込み可能な(FTP)または正確に1回だけ書き込み可能な(OTP)NVMとして動作する。この種のメモリは、プログラム/ブートコードや、トリムビット、チップIDなど半導体ごとに固有のデータに利用される。
電気ヒューズ、アンチヒューズ、フローティングゲートなどのFTPおよびOTP技術には、書き込みサイクルが1回に制限される、故障ビットの検出が難しい、複雑な動作回路が必要になる、密度が低くコストが高いといった欠点があることが多い。さらに、既存のFTPおよびOTP技術では高いプログラミング電圧が必要となる場合があり、スタンバイモード時のリーク電流増加につながる。
FTPおよびOTP向けReRAM
CrossBarの不揮発性・高性能MTP ReRAMは、FTPおよびOTP用途にも利用でき、「こうした欠点の多くを解消できる」という。ReRAMは、現在のOTPおよびFTP技術にありがちな多くの問題なしに、複数回(通常は10万〜100万回)書き込むことができる。
MTP、FTP、OTPメモリと物理的複製困難関数(PUF)キーは、モノリシックなReRAM製造プロセスと制御回路を共有できるため、テスト時または実行時にメモリを動的に再割り当てすることで、単一チップの設計をカスタマイズできる。これにより、ユーザーはさらなる柔軟性を得られる。
CrossBarによると、同社のReRAM技術は「新たなコンピューティングのクラス」を実現し、高性能・高密度のMTPに加え、セキュリティー用途向けのFTP、OTPメモリおよびPUFキーのニーズにも対応する。これは、組み込みNVMが容易には利用できない28nm未満のファウンドリーノードで特に有用だという。