ファイアウォール・アズ・ア・サービス(FWaaS)は、ファイアウォールまたは次世代ファイアウォール(NGFW)ソリューションのホスティングと保守を外部委託したい企業にとって、サイバーセキュリティ戦略に不可欠なクラウドベースの要素です。
FWaaSソリューションを利用するメリットと、その重要性について詳しく見ていきましょう。
高い拡張性
FWaaSのセキュリティは、ネットワーク内のエッジデバイス、ユーザー、アプリケーションの数に応じて瞬時に拡張・縮小できます。これにより、監視やセキュリティ対策の対象から外れるデバイスがなくなり、ネットワークデバイスやユーザーを追加しても支障なく運用を継続できます。
広範囲にわたるポリシー適用
FWaaSソリューションの集中型アーキテクチャにより、単一のポリシー管理センターから、より広範囲にセキュリティおよびプライバシーポリシーを適用できます。ポリシー変更の効果はほぼ瞬時に反映され、ネットワークの一部が長時間ポリシー更新の対象外になることもありません。
この機能は、拠点が物理的に分離され、それぞれに個別のファイアウォールが必要になる可能性がある企業にとって、特に有用です。単一のFWaaSを利用すれば、物理的に分離された拠点にもかかわらず、すべてのセキュリティポリシーを一律に適用できます。
保守要件を最小限に抑制
高度なファイアウォールやNGFWソリューションの導入は、チェックリストに一度記入して終わる作業ではありません。正常に動作させ、ネットワークをサイバー脅威から保護するには、継続的な保守、調整、再構成が必要です。
そのためには、最新のファイアウォールツールについて常に新しいトレーニングを受けた、熟練したセキュリティチームによる継続的な対応が求められます。
一方、FWaaSのサービスには、ファイアウォールソリューションの運用に必要なハードウェアとソフトウェアの保守がすべて含まれています。さらに、FWaaSベンダーには、自社製品の保守に関する高度な知識を持つセキュリティチームが備わっています。
詳しくはこちら:ファイアウォールの主要トレンド5選
セキュリティおよびITコストを削減
FWaaSソリューションは、同等のセキュリティ機能を備えた代替手段と比べて、費用対効果に優れている場合があります。ネットワークに導入した特定のファイアウォールソフトウェアをITスタッフが扱えるようにするための、通常のトレーニング費用を節約できます。
さらに、ファイアウォールソフトウェアのホスティングと実行に必要なハードウェアを管理するコストも、FWaaSプロバイダーとは異なり小規模に導入することを考えると、高額になる可能性があります。また、多くのFWaaSプロバイダーは従量課金モデルを提供しており、利用した時間、ツール、デバイス数に対してのみ料金を支払えば済みます。
リモートデバイスとユーザーを対象に追加
リモートワーカーとハイブリッドワーカーの平均比率は上昇しており、リモート勤務する各従業員のハードウェアや通信アカウントに、専用のファイアウォールソリューションを導入する必要が生じる可能性があります。
FWaaSソリューションなら、利用者側でほとんど作業を行わずに、リモートデバイスのセキュリティ要件に対応できます。保護対象デバイスのリストにリモートワーカーを追加すると、そのユーザーを含むすべてのネットワークトラフィックがファイアウォールプロバイダーのサーバーを経由するようになります。
品質と信頼性を向上
企業が顧客からの信頼やパートナーからの信用を得るために申請できる、セキュリティおよびプライバシー関連の認証は数多くあります。しかし、セキュリティチームにとって、それらを長期的に取得・維持するのは容易ではありません。
顧客に提供したい水準のセキュリティおよび品質認証を取得しているベンダーのFWaaSソリューションを契約することで、同じような信頼と信用を得ることを目指せます。
詳しくはこちら:主要なFirewall-as-a-Service(FWaaS)プロバイダー6社
FWaaSはどのようなサイバー脅威から防御するのか
FWaaSソリューションは、ネットワークとエンドポイントを保護するツールを提供します。ネットワークの最外周に位置し、送受信トラフィックやユーザーのアクティビティを監視・アクセスできるFWaaSは、ネットワーク、デバイス、ユーザー、アプリケーションをさまざまなサイバー脅威から保護できます。
マルウェアとウイルス
マルウェアとウイルスは、その数の多さという点で最大級のサイバー脅威です。オンライン上の大量のコンテンツやWebページに存在しており、完全に避けるのは困難です。比較的無害なものであっても、システムの遅延を引き起こしたり、貴重なストレージリソースを占有したりする可能性があります。
しかし、ネットワークのすべてのアクセスポイントを対象に適切に設定されたFWaaSソリューションであれば、あらゆる種類のマルウェアやウイルスを検知できます。FWaaSは既知のマルウェアを求めて受信トラフィックをスキャンできるだけでなく、機械学習(ML)や人工知能(AI)を利用してゼロデイ攻撃を検知することも可能です。
トロイの木馬
トロイの木馬は、従来のファイアウォールやウイルス対策ソフトウェアでは検知が難しい傾向があります。悪意のないトラフィックを装っているため、被害を引き起こし始めるまで、あるいは旧式のセキュリティツールに検知されるまで、ネットワークの深部まで侵入する可能性があります。
FWaaSソリューションは、リモートとオンプレミスの両方を含むすべてのユーザーデバイスとアカウントを、まったく同じセキュリティポリシーと基準で確実に保護します。トロイの木馬がネットワークに侵入すること自体を防止できます。
トロイの木馬が第一の防御線を突破した場合でも、サンドボックスやアプリケーションの振る舞い分析などの機能により、FWaaSは判断を再確認し、被害が発生する前にトロイの木馬をブロックできます。
データ侵害と情報漏えい
FWaaSは、ネットワーク内を通過するトラフィック、ネットワークから出ていくトラフィック、ネットワークに入ってくるトラフィックを監視・スキャンし、すべてが基準を満たし、不審な動きを示していないことを確認します。
悪意のあるアプリケーションコード
FWaaSは、ネットワークトラフィックのアクティビティやユーザーデバイスとアカウントのアクセス権限を監視するだけでなく、ネイティブアプリケーションの挙動やリソースへのアクセス権限も監視できます。
無害なアプリケーションに悪意のあるコードを注入して実行される攻撃もあるため、FWaaSを利用すれば、許可されていないネットワークリソースへのアクセスや、許可リストにないWebサイトおよび外部サーバーとの通信を試みるアプリケーションの活動や挙動を検知・ブロックし、データ漏えいを防止できます。
詳しくはこちら:Firewall-as-a-Service(FWaaS)とは