Hitachi Vantaraは、ハイブリッドクラウド環境を導入する企業の変化するニーズに対応し、クラウドのような機能をオンプレミスのデータセンターにも拡張できるよう、幅広いストレージポートフォリオの位置付けを続けている。
同社は今週、ストレージ仮想化、ハイブリッドクラウドインフラ、データ移行に関する新製品および機能強化製品を多数発表した。大企業や中堅・中小企業がデータセンターからエッジまでクラウド環境を拡張し、生成する膨大なデータを管理するとともに、人工知能(AI)やクラウドネイティブアプリケーションなどの最新ワークロードを実行するために必要な機能を提供するものだ。
企業はより多くのワークロードやデータをクラウドに移行し続けているが、ビジネスのすべてをクラウド上に置けるわけではないことを、多くの企業が理解するようになったと、Hitachi Vantaraの最高製品責任者(CPO)であるRadhika Krishnan氏はEnterprise Storage Forumに語った。
「何らかの形のハイブリッドになるでしょう。オンプレミスにどれだけ置き、クラウドにどれだけ置くかは、ワークロードの種類や、クラウドネイティブ化にどれほど積極的に投資しているかなどによって決まります」とKrishnan氏は述べた。「そうは言っても、データモビリティーなどの点で、よりハイブリッドクラウド化する必要があると考えています」
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ハイブリッドクラウドが本命
さまざまな調査から、企業がハイブリッドクラウドへ大きく傾いていることが分かる。IT管理ソリューションベンダーFlexeraの「2021 State of the Cloud」レポートによると、企業の80%がハイブリッドクラウド戦略を導入しており、92%がマルチクラウド化を進めている。
Krishnan氏によると、複数の要因が関係している。データグラビティー、つまり遅延を減らして応答性を高めるためにデータをアプリケーションの近くに配置することが、企業にとってますます重要になっているという。さらに、IT予算はCapExモデルからOpExモデルへと移行している。これは主に、ITハードウェアやソフトウェアの多くで、利用量に応じた従量課金モデルが採用されているためだ。
「クラウドは基本的にそれを導入したものであり、インフラをユーティリティーとして、あるいはその消費モデルで利用する方法を顧客に提供することが、ほぼ標準になりつつあります」とKrishnan氏は述べた。
レジリエンスが重要に
インフラのレジリエンスと制御も企業にとって課題だ。クラウドで問題が発生してワークロードが停止した場合、状況を制御できなくなることを懸念しているためだ。Hitachi Vantaraは、こうした幅広い懸念に対応するため、複数の分野で積極的に取り組んでいると同氏は述べた。
「レジリエンス、データ収集、データポータビリティーなど、こうした側面での顧客ニーズが極めて重要になっているのが実情です」とKrishnan氏は述べた。「当社はこれらの分野に注力し、イノベーションをさらに加速させています。それによって、非常に幅広い機能を提供できるようになっています」
Hitachi Vantaraは、異なるワークロードを単一のプラットフォームに統合したい中堅・中小企業向けに、Virtual Storage Platform(VSP)E590およびE790システムの新バージョンを投入した。組織はNVMeのみ、SASのみ、または両方の組み合わせから選択できる。SASをこれらのシステムに拡張することで、Hitachi Vantaraは中堅・中小企業が求める低遅延と手頃な価格の両立を目指している。
NVMeとSAS
「顧客はSASも利用できるようになった」と、NVMeも同様に利用できると同氏は述べた。「SASのみ、NVMeのみ、あるいは両者のハイブリッド構成にできます。結局のところ、これはワークロードと、そこから生じる遅延要件次第です」
新バージョンは、同社のハイブリッドクラウドデータ仮想化への取り組みの一環であり、ソフトウェア定義型およびホスト型クラウド製品向けに、共通のデータサービスと仮想化機能を備えている。
Hitachi Vantaraはまた、Google CloudのAnthos製品との統合も進めている。Anthosにより、組織はオンプレミス、エッジ、または複数のパブリッククラウド上でクラウドサービスを実行できる。これは、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどのパブリッククラウドプロバイダーが、あらゆる環境やさまざまなクラウドプラットフォームで自社サービスを利用可能にするという大きなトレンドの一部だ。また、Red HatのOpenShift Kubernetesプラットフォームとも統合する。
さらに、Hitachi VantaraのReplicaton Plug-In for Containersもある。これは同社のVSPおよびE-Series製品で、ステートフルストレージ向けのコンテナ内データサービスを提供する。
VSP 5000シリーズを強化
Hitachi Vantaraは、スケールアウト型データプラットフォームであるVSP 5000シリーズにも新モデルを追加する。VSP 5200および5600は利用可能容量を増やし、データ削減処理の性能を42%向上させる。5600にはエンドツーエンドのNVMeも搭載され、3300万IOPSの性能と最短39マイクロ秒の遅延を実現する。
同社は、オンプレミスでクラウドのような俊敏性と拡張性を実現するため、新しいVSP 5000シリーズ製品への「データインプレース」アップグレードパスと、調達を簡素化するHitachi Modern Storage Assuranceを提供する。企業は、新しいVSP 5200または5600の価格に同保証プログラムを含めることも、Hitachi VantaraのEverFlex as-a-service製品の一部として利用することもできる。これにより、従量課金モデルでハードウェア、ソフトウェア、サービスを取得できる。
Dell Technologies、Lenovo、Cisco Systems、Hewlett Packard Enterpriseなど、従来型ハードウェアベンダーの多くが、Hitachi VantaraのEverFlexと同様に、製品ポートフォリオのより多くをサービスとして提供するようになっている。
効率的なオブジェクトストレージ
アーキテクチャ全体にオブジェクトをより効率的に分散する新たな最適化設定により、Hitachi Content Platform(HCP)のオブジェクトストレージ製品は、従来世代の2倍の性能をクラウドアプリケーション向けに提供できるようになった。HCPには、ユースケースやワークロードに合わせてカスタマイズ可能なデータサービスを含む、新しいスケールアウト型ポリシーエンジンも搭載されている。
さらに、Hitachi Content Software for Fileは現在、AmazonのS3オブジェクトストレージから取り込んだデータをサポートしている。対象となるのは、IoT(モノのインターネット)センサーやビデオ監視システムなど、大量のデータを中央リポジトリへ高速に送り込む高性能アプリケーションだ。
同社のHitachi Ops Centerは、AIや機械学習技術を利用して、分散チーム向けに状態を報告し、性能とデータ管理を改善するクラウドベースのヘルスモニタリングシステムだ。今回、統合型のリアルタイム分析および自動化機能を追加。手作業によるストレージ管理を最大70%削減し、根本原因分析までの時間を最大4分の1に短縮できると同社は説明している。
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