コンテナ化は、異なる環境やオペレーティングシステム間で重要なアプリケーションを頻繁に移動する必要がある企業にとって、重要なテクノロジーです。業務を継続するためには、短時間でアプリケーションを起動し、移動させなければなりません。このテクノロジーにより、企業はより柔軟なアプリケーションインフラを実現できます。
企業はワークロードの移動能力を高めるためにコンテナ化を導入しており、テクノロジーインフラのベンダーも迅速なデプロイの価値を認識し、製品ラインアップにコンテナソリューションを加えています。
Enterprise Storage Forumは、Red Hatで市場インサイト担当ディレクターを務めるStu Miniman氏にインタビューしました。同氏は、コンテナ化市場と、コンテナプロバイダーおよび購入者が直面するニーズについて自身の見解を語っています。
Stu Miniman
Stu Miniman氏は、Red Hatのライブストリーミング番組「In The Clouds」のホストも務めています。同氏は、かつて「theCUBE」のホストとして数千人にインタビューしたクラウドアナリストです。
コンテナ化Q&A
コンテナ化市場
Enterprise Storage Forum:コンテナ化市場で仕事を始めたきっかけは何ですか?
Miniman氏:私はクラウドとデータセンターのテクノロジーを担当するアナリストで、かなり早い時期からDockerを取材していました。最初にDockerの創業者であるSolomon Hykes氏にインタビューしたのは、2014年のRed Hat Summitで「theCUBE」に出演していただいたときです。その後、Kubernetesの台頭とクラウドネイティブエコシステムの成長を追い続け、それが直接のきっかけとなって2020年にRed Hatへ入社しました。
Enterprise Storage Forum:Red Hatで働く上で、最も気に入っている点は何ですか?
Miniman氏:オープンソースコミュニティやパートナーとのRed Hatの協業姿勢は、私が同社に惹かれた理由の一つです。お客様のクラウド戦略や、最新のアーキテクチャとプロセスの全体的な導入を支援できることにやりがいを感じています。
Enterprise Storage Forum:Red Hatのコンテナ化へのアプローチは、競合他社と比べてどこが違いますか?
Miniman氏:コンテナ化に関わるすべての企業がハイブリッド環境とオープンソースについて語っていますが、データセンター、幅広いハイパースケール環境、エッジコンピューティングにまたがるRed Hatの豊富な経験は他社に類を見ません。オープンソースに対するコミットメントとリーダーシップも同様です。Kubernetesはクラウドの単なる機能でも、それ自体が単独のプラットフォームでもありません。Red Hatは長年にわたり数千のお客様と協力し、本番環境でコンテナベースのソリューションを稼働させるエンタープライズアプリケーションのニーズに応える、他社とは大きく異なるソリューションを作り上げてきました。
Enterprise Storage Forum:特に関心を持っているコンテナ化テクノロジーを一つ挙げるとしたら、何ですか?
Miniman氏:コンテナ化はまだ「カンブリア爆発」の段階にあり、環境に追加できる新しいオープンソースプロジェクトやツールが次々に登場しています。テクノロジストの立場から見ると、エコシステムのイノベーションは実に素晴らしいものです。一方で、すべての新しい要素について学び続けることは誰にもできないという、選択肢のパラドックスもあります。そのため、どの要素を導入すべきか判断するのは容易ではありません。
Enterprise Storage Forum:チームが導入すべきコンテナ化の手法を一つ挙げるとしたら、何ですか?
Miniman氏:コンテナエコシステムには非常に多くの便利なツールがあります。その中で、過去1年間に初期導入が大きく進んだものの一つがGitOpsです。GitOpsはデプロイの自動化と標準化に役立ち、ガバナンスやセキュリティ要件への対応も支援します。
Enterprise Storage Forum:企業が導入すべきコンテナ化戦略を一つ挙げるとしたら、何ですか?
Miniman氏:大きく言えば、DevSecOpsはコンテナ化の取り組みを強力に支える戦略であり、開発、運用、セキュリティの各チームの要件を一つにまとめるのに役立ちます。
Enterprise Storage Forum:企業が犯しているコンテナ化に関する最大の過ちは何ですか?
Miniman氏:顧客は「Field of Dreams」のような考え方をしてはいけません。コンテナプラットフォームを構築すれば、開発者やアプリケーションがやって来るとは限らないのです。インフラはアプリケーションとデータを支えるために存在します。アーキテクチャの議論や導入計画には、適切な関係者を参加させるべきです。
Enterprise Storage Forum:現在のコンテナ化市場で、将来性のあるトレンドにはどのようなものがありますか?
Miniman氏:サーバーレスとコンテナ化の境界が曖昧になっていることは、前向きなトレンドです。サーバーレスは、開発者がインフラについて考えずに済むようにするものです。Knativeプロジェクトの成熟に加え、パブリッククラウドプロバイダーによる製品発表もあり、さまざまな選択肢が提供されています。その中には、当初はAWS LambdaやAzure Functionsのようなプロプライエタリなクラウドソリューションでしか利用できなかった、開発者の要件を満たすコンテナベースのソリューションも含まれます。
Enterprise Storage Forum:コンテナ化に変化をもたらしている最大の要因は何ですか?
Miniman氏:顧客がコンテナの利用を成熟させるにつれて、環境を適切に維持するためのリソース確保が課題になることがあります。顧客が自ら構築・維持するのではなくサービスを利用できるよう、より多くのクラウドサービスの導入へ移行することは、大きな変化です。
Enterprise Storage Forum:この市場で仕事をしてきた間に、コンテナ化はどのように変化しましたか?
Miniman氏:コンテナ化は急速に成熟し、ネットワークとストレージに関する多くの制約を5年足らずで解消しました。これは、サーバー仮想化で見られたものと似た制約でしたが、サーバー仮想化では解決に10年以上かかりました。
Enterprise Storage Forum:5年後または10年後、コンテナ化市場はどうなっていると予測しますか?
Miniman氏:コンテナ化はすでにパブリッククラウドにおけるデフォルトのデプロイオプションとなっており、データセンターでも大きく成長しています。コンテナはITのアトミックな単位をアプリケーションに近づけるのに役立ちました。今後5年間で、これは環境全体の分散アーキテクチャにも寄与するでしょう。自動化と組み合わせることで、コンテナは規模(小規模な環境から大規模なフリートまで)と安定性を実現します。
コンテナ化に携わる人材
Enterprise Storage Forum:コンテナ化に携わる専門家に知っておいてほしいコンテナ化テクノロジーを一つ挙げるとしたら、何ですか?
Miniman氏:Red Hatは長年にわたり、パブリッククラウドプロバイダーと緊密に連携してきました。Amazon Web Services、Microsoft Azure、IBM Cloudと共同で販売・サポートするクラウドサービスとして、当社のコンテナソリューションであるRed Hat OpenShiftを提供できる深い関係を築いています。Google Cloud向けにはRed Hatのサービスも提供しています。グローバルなサイト信頼性エンジニアリング(SRE)チームに支えられたRed Hat OpenShiftのクラウドサービスは、アプリケーション開発プラットフォームを提供します。これにより、お客様はプラットフォームを構築・維持するのではなく、それを利用するアプリケーションに集中できます。
Enterprise Storage Forum:キャリアの初期にあるコンテナ化の専門家に、一つだけアドバイスをするとしたら、何を伝えますか?
Miniman氏:「コンテナ化の専門家」という言葉を聞くと興味深く感じます。私たちのキャリアにおいて、扱うテクノロジーは大きく変化するからです。「すべてを知る」のではなく「すべてを学ぶ」という姿勢を持てば、変化するテクノロジーの波に適応できるでしょう。手作業を減らせる領域に目を向け、自動化や新しいプロセスの導入によってタスクを削減、あるいはなくす方法を探してください。
Enterprise Storage Forum:テクノロジー人材が不足する中、コンテナ化に携わる専門家をどのように見つけ、定着させていますか?
Miniman氏:人材を見つけ、定着させ、最大限に活用することは、今日の企業にとって最大の課題の一つです。Red Hat社内では、オープンソースとコラボレーションを重視する企業文化と姿勢が、働く場としての当社を際立たせる強みになっています。当社のサービスはパートナーやお客様が必要なスキルを学ぶことにも役立ちます。また、Red Hatとそのパートナーがより多くの負担を担えるクラウドサービスも含まれているため、お客様がコンテナ化テクノロジーに割く必要のあるリソースを減らせます。
Enterprise Storage Forum:ビジネスに最大の効果をもたらすために、コンテナ化の専門家は自身の役割で何に最も注力すべきでしょうか?
Miniman氏:コンテナは、ビジネスや顧客のニーズにアジャイルに応えるためのツールです。新たな要件に「はい」と言える方法を見つけ、自分たちのテクノロジーがビジネスに与える影響を理解してください。
ワークライフ
Enterprise Storage Forum:仕事上の最大の成果を一つ挙げるとしたら、何ですか?
Miniman氏:以前、アナリスト兼ビデオホストとして数千件のインタビューを担当していたとき、視聴者から寄せられた反響が大きな励みになりました。複雑なテーマを幅広い視聴者に分かりやすく説明できたことをうれしく思いますし、私の仕事に感謝してくれる人も大勢いました。
Enterprise Storage Forum:コンテナ化市場で働く上で、最も気に入っている点は何ですか?
Miniman氏:学ぶべき新しいことが尽きることはありません。変化の速さに目が回りそうになることもありますが、この分野で取り組める活動の多様さにはわくわくします。
Enterprise Storage Forum:仕事の週の中で、特に好きな時間は何ですか?それはどのようにあなたを励まし、刺激していますか?
Miniman氏:実務担当者と話すのが本当に好きです。テクノロジーを深く理解する最善の方法は、それを使っている人々と話し、何が役立っているのか、どのような課題があるのか、どんな教訓を得たのかを知ることです。同じ業界の仲間同士で知識を共有できるよう支援することにも大きなやりがいを感じます。テクノロジーがもたらす変革の力について聞くのは、いつも素晴らしいことです。
Enterprise Storage Forum:勤務時間中にリフレッシュするお気に入りの方法はありますか?
Miniman氏:業界の仲間と近況を語り合い、ネットワークを築きながら、テクノロジーの最新動向について話すのがいつも楽しみです。
Enterprise Storage Forum:仕事以外で好きな趣味や時間の過ごし方は何ですか?
Miniman氏:仕事以外では、今はサイクリングが趣味です。2年前にPelotonを始め、過去4年間は毎年、長距離のチャリティーサイクリングイベント(Pan-Mass Challenge)に参加しています。
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