現在では、ほとんどの組織や企業が、データをクラウドに移行することの重要性を認識しているはずです。企業がデータをクラウドに移行する際に直面しやすい最大の課題の1つが、非構造化データの移行です。
非構造化データは、データ管理における最大級の問題の1つとして、すでに多くの企業を悩ませています。非構造化データは、IT部門の予算やオンプレミスのストレージデバイスの容量の多くを占める可能性が高いからです。非構造化データの移行に際して課題となるのは、ほとんどのパブリッククラウドプロバイダーが非構造化データの移行に注力せず、アクセシビリティとスケーラビリティに重点を置いていることです。幸い、この課題は克服できます。
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非構造化データとは?
非構造化データとは、RDBMS(リレーショナルデータベース)に保存できないデータのことです。RDBMSに保存できるデータは、構造化データと呼ばれます。構造化データは、数値やテキストなど、あらかじめ定義されたデータモデルの変数に従っているため、分析や検索が容易です。
構造化データの例としては、氏名、住所、日付、財務データなどがあります。リレーショナルデータベースで簡単に理解・検索できるデータです。
一方、非構造化データは、あらかじめ定義されたデータモデルや変数に依存しないため、RDBMSに効率よく保存できません。実際、データの大半は非構造化データであり、リッチメディア、音声、監視データ、衛星画像、Word文書、メール、気象データ、IoTデバイスが生成するセンサーデータ、MLやAIのアルゴリズムが生成する分析データなどがその例です。この種のデータの多くは、データレイクと呼ばれる、非構造化データの保存にオブジェクトストレージを利用する集中型リポジトリに保存されます。
非構造化データをクラウドに移行する
最近の調査では、調査対象となった企業経営者の半数以上が、データの大半をクラウドまたはハイブリッドクラウド環境に移行したいと考えていることが分かりました。非構造化データをクラウドに移行するプロセスでは、社内のITインフラから、第三者が管理するクラウドストレージプロバイダーへ、非構造化データをすべて移すことになります。
これにより、ストレージ要件の拡張(または縮小)に対応しやすくなる柔軟性の向上、コスト削減、セキュリティ強化、ハードドライブ障害発生時のデータ復旧、インターネット接続さえあればどこからでもデータにアクセスできる利便性など、多くの重要なメリットが得られます。
多くの企業は最終的にハイブリッド方式を選択する、つまり一部のデータをクラウドに移行し、残りをオンプレミスに保持します。とはいえ、データをクラウドに移行する組織は、次の4つのプラクティスを念頭に置くとよいでしょう。
インベントリ
データを適切に移行するには、まず既存のオンプレミスデータを、その関連性や、企業のWebサイトがハッキングされたりデータ侵害が発生したりした場合に、機密情報がリスクにさらされる可能性があるかどうかも含めて、完全に棚卸しする必要があります。
移行プロセスを開始する前に、データを適切に整理して優先順位を付けるための分類体系を策定しましょう。可能であれば、分類体系で定めた分類に基づいて非構造化データ全体を把握できるインタラクティブなツールを利用してください。
アジリティ
データアジリティとは、特定のデータを迅速に抽出できることを意味します。言い換えれば、データストレージが企業のITエコシステム全体と同じ速さで進化するようにすることです。
あらゆる種類のデータ移行を成功させるには、常に変化するエコシステムにおいて、すぐに問題となり得るインフラの柔軟性の欠如を避けることが重要です。現在のデータストレージや移行ソリューションが完全に時代遅れになるまでに、数カ月しかかからない可能性もあります。
インテグリティ
利用する移行ソリューションが、移行対象データの完全性を証明できることを確認してください。移行中に破損したデータがあると、移行した他のデータの完全性も脅かされます。データ移行ソリューションには、破損データを特定し、PCI-DSSセキュリティ基準やGDPRなどの基準への準拠を保証できる、厳格な監査システムが備わっている場合があります。移行プロセスの前および最中にデータの完全性を確保することで、罰金やダウンタイムによる数千ドルの損失を回避できる可能性があります。
サポート
非構造化データを専門とする、経験豊富なデータ移行の専門家に依頼することが不可欠です。経験豊富な専門家のサービスを利用するか、利用する移行サービスから24時間週7日対応のサポートチームにアクセスできるようにしてください。自分自身に専門知識がない場合は、決してデータ移行に着手してはいけません。
企業が非構造化データを正確かつ成功裏に大規模に移行するには、移行対象データの適切な棚卸し、アジリティと柔軟性、強力な24時間週7日対応のサポート体制、そして移行したデータの完全性の証明を軸とする戦略に注力する必要があります。